カール・セーガン原作「コンタクト」より

あなた達地球人は奇妙な生き物だ。興味ある合成だ。素晴らしい夢を実現するかと思えば、ぞっとするような悪夢も立ちあげる。人は皆迷い、孤独で途方にくれている。

-米国の1999年の映画 カール・セーガン原作「コンタクト」ヴェガ人の台詞-

これは、「コンタクト」主人公エミー(ジョディ・フォスター)が亡くなったお父さんの姿を借りて現れたヴェガ人と対話したときの台詞です。「父の姿」に惑わされず、科学者であるエミーは「未知の人」であることを察知し、冷静に「ファースト・コンタクト」の理由を尋ねます。原文では"You are an interesting species, an interesting mix. You are capable of such beautiful dreams and such horrible nightmares. You feel so lost, so cut off. so alone."となっています。意味の深い言葉ですねえ。ここがこの作品をスピルバーグ的映画で終わらせなかった格調高さが現れていると感じますねえ。バイカー修ちゃんはこの物語の中で最も印象に残る台詞です。われわれ地球人は全能の神よ夢見つつ、破壊神ジャガーノートに密かな憧れを持つ。イエスやムハンマド、釈迦と一心同体を望みつつ、メフィストフェレスや修羅に惹かれる。マリアのような堅実な女性を求めつつ、メドゥーサのような女性に目を向け石にされてしまう男性のなんと多いことか。この正邪併せ持った恐るべき動物が「人間」という種なのでしょう。あわれなものだねえ。人間にとって、今後はかりしれない創造と破壊の力を加速させていくのなら、まず精神の改造をしなければ未来はないことは間違いないだろうな。今が進化の途中の不完全な状態だと信じたいね。

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