ウラジミール・A・シャタロフ

地上から見上げる空は無限に続いているように見える。私達は無意識のうちに、空は無限の大気の海だと決め込んでいる。ところが、宇宙船に乗って猛スピードで地球から飛び立つと、10分もしないうちに大気の層など突き抜けてしまうのだ。
-[1927-] 旧ソ連の宇宙飛行士1969年ソユーズ4号 ウラジミール・A・シャタロフの言葉-

今日は、旧ソ連の宇宙飛行士のシャタロフの言葉です。宇宙飛行士の中でも、旧ソ連時代は「鉄のカーテン」のあおりもあって、人間としての宇宙飛行士像が見えてこない。でも、こんなに人間的な感想を述べているんだよ。大気の無限に続くような青空は、実はとても薄い。地球をリンゴにたとえると、その薄さはリンゴの皮なみに薄いそうだ。そんな吹けば飛ぶような大気の層の中に我々生命は生きているんだ。なんとひ弱なものだよね。こういうシャタロフのような体験をすると人生観も変わるだろうな。特にこの冷戦時代は、米ソ(実質的に宇宙に行ったのはこの二国だけ)の「宇宙飛行士(アストロ・ノーツ)」たちはみなほとんど軍人だ。そりゃそうだろうな。今でも宇宙に行くことはとても危険だけど、この時代はもっと成功率が低かった。軍人くらいしかいく人はいないし、知力体力人格においてこのような極限の世界に耐えられる訓練を受けているのは軍人さんくらいのものだったろう。その、ゴリゴリの軍人さんが人間世界を離れて、国境のない世界を神の目で見るんだからそのショックはいかばかりだったろう。立花隆氏の「宇宙からの帰還」にも、人生観が変わった元アメリカ人宇宙飛行士がたくさんでてくるけど、旧ソ連にもこのような人はたくさんいただろう。また、旧ソ連は、その秘密主義のあおりで、失敗した(死を意味する)ケースは公表されていないケースがたくさんあるんだ。このシャタロフさんも北カザフスタン出身らしいし、今、旧ソ連から独立した国々にも宇宙飛行士はたくさんいるだろう。これからいろんな過去の問題がでてくるんだろうな。

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