坂口安吾

人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない。
-[1906-55] 小説家 坂口安吾1946年「堕落論」より-

戦後すぐ書かれたこのデカダン(退廃的)なエッセイは、坂口安吾の考えを知るにとてもおもしろい読み物だ。天皇論から日本文化、歴史を一刀両断なのだ。でも戦後だからねえ。坂口安吾は戦中はなにやってたんだろ。肩身の狭い思いをして生きてきたうっぷんがここにでているように感じるなあ。いまどきの人はこんな文章を読んでどう思うのかなあ。人間は徹底的に堕ちる必要があると説くこの文章が共感を得られるのかどうかは疑問だねえ。坂口安吾自身がヤク中になって亡くなったからなあ。でも人間ってやっぱり堕落すると僕も思う。堕落して、再生し、また堕落するっていう繰り返しかな。そして後悔するんだよ。ああ、いやだなあ。でもあおれも避けられないのかな。

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