大宰 治

お前は器量が悪いから、愛嬌だけでも良くなさい。お前は体が弱いから、心だけは良くなさい。お前は嘘が上手いから、行いだけでも良くなさい。
-[1909-48] 青森県出身の小説家 大宰 治「晩年」より-

太宰治でバイカー修ちゃんおすすめなのはやっぱり「斜陽」なんですが、この言葉は「晩年」の中の一節です。なんか心に残りますよね。これは、自分自身が常に感じていないと言えない(書けない)ことだと思います。太宰の小説は自分の私小説みたいなところがあって太宰に重なる人物がでてきますよね。斜陽を書いた頃に後に心中する山崎富栄と知り合ってるでしょ?主人公のかず子と富栄が重なるような気がするんだよね。でもこれはあくまで個人的な感想ですよ。器量が悪い⇒愛嬌を良くする。体が弱い⇒心を良くする。嘘をつく⇒行いを良くする。これって可能思考ですよね。また、「嘘をつく」ってのはキモですよね。嘘をつかない人はいない。嘘はみんなつく。正直な人ほど心で葛藤して「正直でなければならない」って自分に言い聞かせるものでしょう?バイカー修ちゃんだって正直に言うとね、経営者だからお金の問題で公私をわけるときに迷わないといったら嘘になるもの。やっぱり迷うよね。この「迷い」が人間にとって重要なんだと思う。それは自分で行う「選択」だもの。自分で決めたことには責任をまっとうする覚悟が伴うもの。今の社会はこの責任が伴うことを自覚しない人があまりにも多い。なんでも人のせいにする。自分の覚悟はどこにいったんだろう?太宰も覚悟して富栄と入水したんだろうか?富栄の手紙(遺書)が残っているけど、彼女が太宰を無理やり入水させたとは思えないんだよなあ。

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