松岡洋右(ようすけ)

本当に複雑怪奇の絶頂に達しつつあるこの際、外交上においては我々は一致結束して、真っ黒になってこれに対処していくほか途がないのでありまして、ことに今日の世界の形勢を以てしては外交機関というものが一番責任があるのではないか、とさえ私は思うのであります。
-[1880-1946] 山口県出身の外交官・政治家 松岡洋右(ようすけ) 1940年7月外務大臣就任挨拶-

松岡洋右(ようすけ)といえば、日独伊三国同盟やら、日ソ不可侵条約やらをエネルギッシュに結んだ外務大臣として悪名高い人だよね。アメリカ留学までしながら、そのアメリカと戦争する原因をつくってしまった人だ。「三国同盟は僕の一生の不覚だった。」って日米開戦のときに涙して話したそうだけど時すでに遅し。最近、文芸春秋に載って話題になった「昭和天皇独白録」の中にも昭和天皇が松岡氏をこころよく思っていなかったことが書かれていて興味深かった。エリートが暴走するととんでもないことになっちゃうという例だね。しかし、今の日本にはよくも悪くもエリートがいない。戦前は発展途上の日本を精力的に引っ張ったのはこのエリートたちだった。それはそれなりに日本は強国になった。あそこでアメリカと開戦なんかしなかったら・・この「歴史のif」ってたぶんだれでも考えるんだよね。その意味で松岡氏の選択は間違っていたろうなあ。でも、今の日本もあの敗戦あってのことだもの。何が作用するのかはわからない。日本人が必死でどん底からがんばってきたから今がある。でも一度頂点を極めてからは迷走してるとしか思えない。リーダーのいない国。エリート教育の功罪はあろうけど、この迷走しているときにはエリートの強権ともいえるリーダーシップが必要なときもある。しかし、日本にはエリートがいない。合議制ですすめていくと組織は弱くなるもんだ。方向性を示す強いリーダーシップ。今の日本にはこれが求められている。

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