日野富子

偽りの ある世ならずはひとかたに たのみやせまし人の言の葉
-[1440-96]  室町8代将軍足利義政の正室 日野富子 辞世の和歌-

日野富子。。一般には悪女ってイメージが強いんじゃないでしょうか?大河ドラマ「花の乱」にもなりましたね。まあ、あまり日野富子自体には印象は薄いかもしれません。でも彼女も辞世の句にこんな言葉を残しているんですね。やはり、人の世の無常・無情さに悩まれたんでしょうね。人の世に裏切りや偽りが横行しているのはムカシも今も変わらないってことでしょうね。僕らは現代に悲観しすぎ、歴史を美化しすぎるのかもしれない。日本の歴史もタブーのオンパレードだもの。当時にワイドショーがあったらネタには困らなかったろうな。ひとつには人権と女性の立場が今よりもはるかに軽かったことはまちがいないだろうな。人に格差があってあたりまえ。人権なんてもともと概念もない。武士っていうのはもともと戦闘集団だからなんでもありの危ない集団だった。そんなジャングルみたいな時代だからこそ、厳しい戒律なんかができていくんだろうし、江戸時代のように「戦う」ことがなくなったら武士は官僚化しちゃった。今にのこる日本の官僚たちはその末裔(まつえい)かもしれない。でも、まだ女性が表舞台にたてた応仁の乱、戦国の世のはじまりのスーパースター(暴君か?)だった日野富子の辞世の句が「裏切りや偽りの多い世の中だからこそ、人の言葉を信じることを大切にしたい」って言葉は、彼女が一人の人間として悩み生き抜いた人生の証(あかし)を象徴しているような気がするなあ。

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