ダニエル・キイス

ひとがわらたり友だちがなくてもきげんをわりくしないでください。ひとにわらわせておけば友だちをつくるのはかんたんです。
-[1927-] 米国の小説家 ダニエル・キイス1959年作、66年長編作「アルジャーノンに花束を」より-

バイカー修ちゃんが何度も何度も読んだ小説です。感動したというより深く考えさせられた話でした。みなさんあらすじは知ってますか?知恵遅れの不幸なチャーリー。でもけなげに暮らしている。まわりはみんないい人だ。あるひょんなことから知能障害から回復できる手術の臨床実験者となる。すると・・彼はIQ185の「天才」になってしまう。読めなかった字が今ではドイツ語で論文も書ける。世界が変わった!友達は最初にこの手術を受けたハツカネズミの「アルジャーノン」彼も天才だ。しかし、チャーリーはこれまで知らなかった不幸を知る。親に捨てられたこと。自分が今までバカにされて生きてきたこと。いいように利用されていたこと。頭がよくなると周りといざこざを起こしてしまう。ついに自分を手術してくれた教授とも・・。だんだん孤立するチャーリー。こんなことは経験したこともなかった。ある日・・「アルジャーノン」の様子がおかしいことに気づく・・。この手術で知能がよくなるのはほんの一時的でしかなかったことを知る・・。悲しすぎます。そしてテーマが深いです。この知能が元に戻っていく悲しみと恐怖が、僕にとってこの小説は衝撃でした。これに触発された話は思えばけっこうありました。手塚治虫にもあったなあ。でも頭がよくなると知りたくないことまで知らなきゃならない。喜びも増えるが苦しみも増える。この小説は知能が急激によくなっても、性格・人格がそれにともなうには時間がかかることにもふれている。みなさん、ぜひ読んでくださいね。

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