和泉式部(いずみしきぶ)

くらきより くらき道にぞ入りぬべき 遥かに照らせ山の端の月
-[974?-生没年未詳] 平安時代の歌人 和泉式部「女房三十六歌仙」の和歌-

和泉式部は千年も前の女性だ。この方がどのような方かを論じるほどの知識もないし、歴史学者や文学者でもない限りあまり意味がないと思うぞ。この歌が恋多き女性といわれたこの方の何を表すのかは、じつは本人しか知らない。でも、「何を感じるのか」は僕らの自由だと思うぞ。バイカー修ちゃんはこの歌が好きなんだ。よくネットなんかにある、恋の遍歴(へんれき)の歌とは思っていない。これだけ世に名を残す人だもの、苦労されたんだろう。バイカー修ちゃんはこの歌から新約聖書の『マタイによる福音書』の一節「狭き門より入れ、滅びにいたる門は大きく、その路はひろく、これより入る者おほし」を思い出すんだ。学者のセンセイからは笑われるだろうな。でもそんなの関係ない。芸術はひらめきだ!センスだ。自由な発想こそ大事でしょ?暗い山の端に月が顔をだすところを見たことがありますか?しょっちゅう起こっている現象なのに、忙しくて見たこともないでしょう?昔はつねに見てただろう。不思議な光景だよねえ。夜はみにくいものを隠すので、ほぼ千年前の光景を体感できるだろう。回り道して、失敗して、歳を重ねて自分を見直すと反省することしきりだ。容姿だって衰える。女性にとってこんなに辛いことはないだろう。でもね、だからこそ見えることもある。昼間の山の端と月夜が照らす光景は異次元の世界だ。見方が変われば世界も変わる。辛いからこそ感じることも多いと思うぞ。暗きより、暗き道にぞ入りぬべき、と彼女は言い切った。なにかを悟ったんだろうな。月に何を見たんだろう。

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