ヴィクトール・フランクル

文字どおり無になった人は、まさに生まれ変わったように感じる。しかし、以前の自分に生まれ変わるのではなくて、もっと本質的な自分に生まれ変わる。
-[1905-97] ユダヤ系オーストリア人の心理学者 ヴィクトール・エミル・フランクル著「それでも人生にイエスと言う」より-

前回に引き続き、バイクやクルマのなんたるかをお話しよう。一言でいうと、このフランクルの言葉のように生まれ変わって覚醒(かくせい)できるマシンなのだ・・少なくともボクにとって。トヨタさんのことを厳しく書いたらけっこうおしかりをいただきました。確かに日本で買えばトヨタやレクサスの方がBMWより安いしなんでわざわざ「外車」なんかを買う必要があるのか?おっしゃるとおりです。コストパフォーマンスを考えたら日本じゃ日本車に乗ったほうがぜったいいい。こりゃそのとおりだ。しかし、前のクルマは8年で20万キロも走った。これを1時間、50キロと計算すると、ざっと4000時間もクルマに乗ってたことになる。年数にすると約半年もぶっ続けで運転していたことになる。これじゃ家といっしょだぞ。ならば納得できるクルマに乗らないと時間そのものが苦痛になってしまう。だからこだわるんです。どうもトヨタの考え方っていうのは、「なんでも付加する」つまり、あれもこれも付け足していくっていう発想に見えるんですね。しかし、バイカー修ちゃんは、ひとつの目的のためには「いらないものを削っていく」つまり、優先順位をつけて重要なものを徹底して強化するためには、いらないものははぶくっていう価値観が性に合ってるんです。「なんでもできる」っていうのは「なんにもできない」に通じます。その意味でトヨタのものづくりでカローラがいちばん感動したって言うのは、バカにしてるんじゃなくって、限られたコストの中で優先順位をつけなきゃならない状況の中でまとまったバランスがすごいって言ってるんです。スズキの軽自動車もいっしょです。だからトヨタのクルマは高級車ほどボーっとしてくる。そう思いませんか?フェラーリなんてよく見ると造りはかなり怪しげだけど、全体のシルエットとオーラはすばらしい。レクサスは10cmの近めで見ると仕上がりやパネルのチリはピタっと合っててすばらしいのに全体で見るとオーラがない。ここによく現れていると思うぞ。どちらがいいかじゃないんです。近めで見るのは戦術、遠くのオーラは戦略なんです。だから遠くのシルエットはすごく大事なんですよね。もうちょっと感動するもの造ってよ~。頼むよ~。

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