オリビエーロ・トスカーニ

五日間に約200人を撮影した。原宿の若者たちは世界一おしゃれで清潔、暴力とも無縁で、まるで天使のようにみえた。一人一人にインタビューしたが、だれも政治や社会について語らなかった。日本の現実を無意識に拒絶する彼らは、実は「悲劇の天使なのではないか」と思えてきた。世界で最も経済的に成功した企業戦士の子供たちは、現実感と目的を失って想像の世界に遊ぶ、こぎれいな天使だった。貧困や暴力にも増して、我々が今後直面する悲劇の前触れなのではないだろうか?
-[1942-] イタリアの写真家・ベネトン広告ディレクター オリビエーロ・トスカーニ1998年日本で撮影したときの言葉-

さて、予告どおりトスカーニが日本の若者、それも原宿の若者にたいしてもった感想です。
バイカー修ちゃんはこのトスカーニのレポートを読んだとき衝撃を感じました。
あまりの洞察の深さと、その先見性。そしてそれから10年がたった。
日本の若者症候群は、世界でも発症の最先端だったことが実証された。
原宿オタク文化とは、まさしくトスカーニの指摘する「経済的に成功した企業戦士の子供たちは、現実感と目的を失って想像の世界に遊ぶ」人々の産物であるし、これは今や「ハラジュク」や「オタク」として世界中に蔓延している。
昨今アメリカでも大金かけて、1930年代から70年代のヒーロー、「バットマン」や「スパイダーマン」「ハルク」などが量産されているのもその傾向だろう。
こんなものは、深海の火山口の周りに生息する生物コミュニティーのように、火山口が変わったら死滅するような脆弱な文化だろう。
片方で、アフガンで「戦士」した伊藤和也さんのように過酷な現実と向き合っている人もいる。
大方の世界の人はおぞましいほど厳しい条件の中で暮らさざるをえない、これが現実だ。
ハラジュクは深海の火山口なんだと思うぞ。たぶん日本人は異常に適応能力が高い民族だから、時代が変わればこの平成の「元禄文化少年少女」も変わり身の術を使うんだろうな。
だってこの若者を厳しく批判する父親世代の団塊オジサンやオバサンが長髪ロンゲでヒッピーでCB750に乗って暴走族の先人をきってたんだからな。いまじゃおとなしいオヤジが多いけど。

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