坂村真民(しんみん)

光る 光る すべては光る 光らないものはひとつとしてない
みずから光らないものは 他から光を受けて 光る

‐[1909-2006] 熊本県出身の仏教詩人 坂村真民の詩『すべては 光る』‐

坂村真民の詩は心をうつよね。とくに最近耳にするようになったと思う。
「念ずれば 花ひらく」なんてちょっとしたブームにもなった。相田みつをなんかと通ずるところがあるんだろう。
現代人の心の泉なのかもしれない。
昨日、静岡から東京に戻り、時間をつくって上野に行った。
上野の「国立西洋美術館」で、デンマークの巨匠「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」を見に行った。
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/current.html#mainClm
僕は彼の描く世界に強く惹かれる。暗い室内、背を向けた女性、開け放たれたドア、彼の作品の大半を占める妻イーダとのアパート「ストランゲーゼ30番地」。
この空虚な空間を上のWebで3Dで見れるからぜひのぞいてみてください。
「静かなる詩情」というサブタイトルは的を射てる。
彼の絵は明らかに病んでいる。
しかし、その病んだ空間に強く惹かれる僕もまた、病んでいるんだろうな。
彼はフェルメールに影響されたらしいが、フェルメールの「今そこに生身の人間がいる」感覚とはまったく違う。
人がいて人がいない。光はさすが温かみがない。
宮殿は描いても誰一人描かれていない。
妻イーダの肖像は死人の顔のよう。
しかしハンマースホイは天才だ。これらの「負の空間」を誰もが感じていることを気付かせる。
彼は19世紀に生まれた人間だ。
20世紀は彼の目には崩れ行く文明の世紀と映ったことはまちがいない。
残念ながら、彼の心の目に狂いはなかったようだ。その意味でも天才だと思う。
しかし彼の病んだ心にも光はさすんだね。
なぜか、ハンマースホイの絵を2時間も見てから僕の頭に浮かんだのがこの坂村真民の詩なんだね~。
人間の頭って不思議だなと思ったぞ。
でへへ、芸術少年の(オジサンか?)バイカー修でした。
ちなみに「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」は7日までです。ぜひ見に行ってください。
日本でこれほどの作品を見れることはもうないと思いますから。

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