ルイス・ガースナー

わがIBMのライバル会社の経営者の中には、テレビカメラがあるか、ノートを持った記者がいると、立ち止まらないではいられない人がいる。

しかし私は苦もなく通りすぎる。
-[1942-] 米国 IBM元会長 ルイス・V・ガースナー・Jr 「巨象も踊る」より

ガースナーといえば、ポテトチップの「ナビスコ」から移籍して、沈没しかかった巨象「IBM」を見事に立て直した伝説の経営者だね。
僕の会社も世界のIBMグループの日本法人「日本アイ・ビー・エム」には大変お世話になっている。
このガースナーがIBMに来たときの役員の対応がおもしろい。
「ポテトチップ屋にコンピューターがわかるのかい?」と陰口をたたかれたが、そこから先はプロの経営者らしいエピソード満載だ。
担当役員が半分ガースナーを小バカにしながら延々と新製品の説明をした。
ガースナーの質問は「そのパワーチップとやらはポテトチップより儲かるのか?」だった。
彼は確かにコンピューターがわからなかったが、それを言い訳にしなかった。
そして倒産一歩手前の巨象IBMをみごと超優良企業に変革した。
具体的には、コンピューターというハードを売って利益をあげていたIBMを、ソリューション(問題解決)を行い利益をあげる企業に変えたんだ。
僕らはどうだろう?
業界の後進性を嘆き、自分の会社の規模が小さいと嘆き、ゆえにいい社員が集まらないと嘆き、銀行が厳しいからと嘆き、お客さんまで質が落ちたと嘆き、売ってる商品が儲からないと嘆く。
でもけっして「自分が悪い」とは言わない。
事業は、「私は5年後にこの会社をこうします。そして将来はこんな夢があるんです!」と社長が言わないとはじまらない。
うまくいくのもいかないのも、運がいいのも悪いのも全ては社長さんにかかっていると覚悟しないと始まらないんです。
このガースナーの「巨象も踊る」を読むとそのあたりがよくわかりますよ。

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