バラク・オバマ

私は危機の時に怒りにまかせて政権運営したり、その時々の政治に屈したりすることはできないこともわかっている。

私の仕事、我々の仕事は、問題を解決することなのだ。
- [1961-] ハワイ出身の米国第44代大統領 バラク・フセイン・オバマJr 2009年2月議会演説-

昨日のオバマ大統領の議会演説をYouTubeで見、そして聴いた。
不覚にも涙を抑えられなかった。しかし、残念ながらオバマ大統領の前途はめちゃめちゃ厳しいだろう。
情緒的には賛同するんだけど、現実はそうはいかない。
オバマ大統領が演説の名手であることは周知の事実だ。
誤解を恐れずに言えば、ヒトラー総統の魔術的演説に匹敵するくらいの能力だと言える。
言葉の力は大変大きいことはよくも悪くも歴史が証明しているよね。
それにくらべて日本の政治家の演説の貧困さを思うと心が暗くなる。
たんに字が読めないとか、官僚の文書の棒読みとかのレベルではない。
オバマ大統領にだってジョン・ファブローっていう若いスピーチライターがいることは有名だよね。
でも彼のすごいのは、言葉とその背景を心で理解し、自分の言葉で説得させることができる点だと思うぞ。
今回の演説だって、ティシェーマ・ベシアちゃんっていうサウスカロライナから来た貧しい少女の手紙を例にあげ(本人も来ていた)アメリカの現状を切々と述べていた。
ここには感情移入をしないわけいかないよなあ。
それをふまえて言うんだ。「アメリカを信じよう!」って。
日本人にも心ある人、有能な人はいっぱいいる。しかし、そのような人が政治家にならないことが問題だ。
「政治」ってのは職業ではない。損得でやるものではない。「公僕」ってのは公務員だけじゃない。政治家だって「公僕」だ。
これは大いなる義務と情熱だろうと思う。
でもね「公僕」も、二世になったとたんにそれは「家業」になっちゃうんだ。
商売だったら家業でいい。でも政治がそれじゃ困るでしょう。
日本の政治家には今日のオバマさんの言葉「私は危機の時に怒りにまかせて政権運営したり、その時々の政治に屈したりすることはできないこともわかっている。私の仕事、我々の仕事は、問題を解決することなのだ」ってのを言える人がいない。
政党は違っても、家業の人々が集まると、自分の利益で議論しだす。
日本は世界に冠たる民主主義の国だっていう評価もある反面、良質な政治家を育てるプロセスに欠けている国だと言えるだろうな。
テレビ画面は心の中をさらけ出す。作り笑いをしようが、仕立てのよいスーツを着ようが、尊大に振舞って見せようが、どっかで聞きかじった言葉をしゃべろうが、品のなさと教養の浅さは液晶パネルにすべて出る。
あんまり国民をバカにしちゃいけないと思うぞ。

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