予が諸君よりも先に、先陣に散ることがあっても、諸君の今日まで捧げた偉功は決して消えるものではない。

いま日本は戦に破れたりといえども、日本国民が諸君の忠君愛国の精神に燃え、諸君の勲功をたたえ、諸君の英霊に対し涙して黙祷(もくとう)を捧げる日が、いつか来るであろう。

安んじて諸君は国に殉ずべし。天皇陛下万歳!

‐[1891-1945] 長野県出身の陸軍大将 硫黄島の守備隊総司令官 栗林忠道の最期の訓示‐

ちょっとタイミングがずれたけど、先般クリント・イーストウッド監督、渡辺謙主演の『硫黄島からの手紙』を中一の娘と二人で観た。

おそらく娘は「嵐」の二宮クンが出てたから観たんだろうけど、それでも最後まで観た。

じつはこの映画はロードショー封切りの時に、当時中一の息子と観に行ったんだ。

今じゃヨーロッパの高校に行っているけど、日本の近代の歴史を観せておきたかったんだ。

戦争っていうと毛嫌いする人が多いのはわかるし、僕だって嫌いだ。

僕らは父親や祖父祖母の時代と違って戦争を知らない。

しかし、僕のおじいちゃんは二人も南方の戦で戦死している。

その死に様はおろか遺骨さえない状態だ。そのおかげで僕の父の家は没落してしまったくらいだ。

家に山ほどあったらしい刀や槍、鎧甲冑(よろい・かっちゅう)は全部軍に供出してしまったらしい。

日本人にとって、「戦争」ってのはウヨクの黒い街宣車の軍歌や、サヨクの「平和運動」の座り込み活動だけじゃないんだ。

ついこの前、僕らの父母は艦載機の機銃掃射を体験し、祖父たちは戦死した。

アメリカじゃ今でも毎日イラクで戦死者がでている。

イスラエルとイランは一触即発の状態だ。おまけにどっちも核兵器を使うって言ってる(らしい)。

北朝鮮はウラン濃縮を終え、10発程度の核弾頭を持っているらしい。原始的な核弾頭らしいけど、ナガサキ程度の威力があれば十分だろう?

中国人民解放軍はついに空母を持って、日本を含む太平洋をアメリカ帝国主義から「開放」してくれるらしい。

こんなあからさまな軍事大国が覇権主義を表明している今の状況が「平和」なのか?

欧米のマスコミの報道じゃ、あまりのわが国のノーテンキぶりに呆れを通りこして、「日本には秘策があるのでは」っていう人もいるらしいけど・・・ないでしょうなあ。

しかし、軍事アレルギーをおこす前に冷静にこの栗林中将の言葉を読んでみると、あわれに思えてくる。

映画の中でも渡辺謙さんが最後に言ってたよね、この台詞。

日本人はあまりにも国に殉じた方々を冒涜しているように感じる。

僕らの肉親も亡くなったんだ。

この歴史を忘れたふりしたり、冒涜したりすることは同じあやまちを侵す原因になると思うぞ。

こんな歴史をアメリカ人から教えられて情けないと思うのは僕だけかなあ・・。

少なくとも、ヨーロッパの高校で、「戦争なんかよう知らん」なんて答えるような高校生に育てたくはない。

それが大方の日本の若者であり、そのような教育を行っている日本であれば、この国の行く末は大変厳しいと思うぞ。

日本を愛するなら、外の世界から日本を見るってのはすごく大事だし、僕自身もその経験が今の考えの土台になっているんだから。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.q-bic.net/mt4/mt-tb.cgi/1862

コメント(2)

山さん!いらっしゃい!
この前はやっぱり記憶を失ってましたねえ(笑)

さすが読書家の山さん山崎豊子「運命の人」ですかあ・・。
しぶい!センスいいなあ。

あんな時間に追われて激務の中、長編小説を読めるエネルギーがすごい!
さすが南米人ボクサー。

いま「正義」って言葉が死語になっていますよね。
みんなが「合理的」っていうミニマムの最適生活をおくるために、人間性を少しずつ捨ててきた結果、社会は大きな問題を抱え込む・・・これを「合成の誤謬(ごびゅう)」といいます。

われわれはアナログで飲んで騒いであっけらかんでいこう!
次はさ、10月の末あたりどうだろう?

眠り狂四郎 山さんです!修さん先日はお世話になりました。楽しかったです。「硫黄島からの手紙」勿論私も見たんですが、映画を見る少し前に栗林中将が家族にあてて手紙を書き連ねた「散るぞ悲しき」を読んで涙ホロホロになった事を思い出しました・・・何でもこの栗林氏アメリカに永くいた経験があるからか、上層部に対し覚えがめでたくなかった為に硫黄島へ配属されたとか、されなかったとか・・・
By the way・・・今 山崎豊子の最新作「運命の人」を読んでいるのですが、沖縄返還に伴う密約を正義感に燃える新聞記者が暴露したことから人生が180度変わってしまう・・・というストーリーで、痛切に感じるのはそれまで総理大臣や外務大臣等、与党の重責にある大物政治家の家や事務所にフリーパスで出入りを許されていた程の人間が、国家権力というものに物申したためにあっという間に世間から抹殺されてしまう・・・それまで築いてきた人脈や仕事振りはなんだったんだろう?みたいな 怖いやら、むなしいやら、正義っていったい何なのだろう?
単純な山さんでさえ頭がこんがらがって血圧が上がってきました。修さん、次のセッティングはいつにしましょうか?

コメントする

月別 アーカイブ