本田宗一郎 1962年の発言

専売公社(現日本たばこ)を見なさい。あれだけの資金を投じて一本だって輸出できない。

それどころか、外国のタバコがごらんのとおりどんどん入ってきている。なぜか?

それは性能の悪いタバコを作っているからだ(笑う)。

我々だって性能の悪いオートバイをつくっておったら、専売公社と同じだ。

‐[1906-91] 静岡県出身の本田技研創業者 「浜松の発明狂」本田宗一郎1962年「朝日ジャーナル」でのインタビュー‐

世界のホンダの創業者、本田宗一郎さんの言葉です。

今でも日本の歴代経営者では人気ナンバー1の本田宗一郎。

でもこの1962年当時は、まだまだベンチャー企業の生意気社長ってイメージだったんですよ!

意外でしょう。

なんせこの「朝日ジャーナル」の今日の言葉には前段があるんです。

「朝日ジャーナル」の記者の質問がいやらしい。

「――カミカゼ族(暴走族のことね)の横行、本田さんが高馬力のオートバイをじゃんじゃん作って売りまくった、という責任はありませんか?」だって・・・さすがは朝日新聞だよなあ。

ホンダがどれだけ外貨を稼いで日本に貢献したと思っているんだ?

当時の日本はこれだけバイクに理解のない社会だったんだね。こんな国からよく素晴らしいバイクメーカーが4社も生まれたと思うぞ。

本田さんの答えがまた痛快だ。

「あんた酔っ払いがいるからといって、酒屋を非難するんですか?それは論理がおかしいね。」って答えるんだ。そしてこう続く・・

「あんた、いま日本の自動車が売れないのは、悪口いうわけじゃないけれども、自動車としてあまりよくないから、売れないんだろ?」

そして、この専売公社に続くんです。

たぶん本田さんは、「オレに自動車をつくらせてみな。世界一の自動車をつくってみせる」って思っていたはずだ。

ロマンがあるねえ。にわか高級車で世界一って気分になった自動車会社とは違うねえ。

ムカシの朝日ジャーナルも読んでみるとおもしろいなあ。

本田さんの一言は現代にも通じると思う。

本田さんの時代は「馬力」だった。パワーだった。マン島TTレース、世界GPで二輪世界一になったホンダは、なんとクルマもロクに販売してないのにF1に進出、チャンピオンとなった。

いまだ二輪・四輪の最高峰レースでチャンピオンになったメーカーは世界にホンダしかないのだ。

よせばいいのに勝てもしないF1にでてカネだけ使って1勝もせず撤退した会社とは違う。

本田宗一郎さんがもし今いたら、バイクやクルマはとっくに卒業してとんでもないものに情熱をかたむけているだろうな。

バイカー修ちゃんは、最近知人からワケありでカワサキ650W1SAという1971年製のバイクを手に入れた。

もうすぐ40歳になろうかという古いバイクだ。バイカー修ちゃんは18歳の頃コレと同型のバイクに乗っていた。当時高校生か大学生くらいで大型バイクに乗っているのは珍しかった。

免許がとれなかったからだ。

高校の「三ない運動」でバイク禁止。バレると退学。

免許は中型400ccまで。大型バイクの合格率は東大に入るより難しい時代だった。

日本は本当に管理社会だったんだ。

バイカー修ちゃんは高校生のときからバイクに乗って大型二輪免許も持ってたんだ。

ま、カミカゼ族ですな。

しかしこの手に入れたカワサキ650W1SA、前のオーナーが大事に大事にしていたのでたった6600キロしか走っていない。信じられないコンディションだ。

僕が18歳のとき乗ってたころからこいつは「シーラカンス」だった。

なんせ原型は1950年代のメグロっていうバイクを改良拡大したやつで1970年に新車で売られていた当時から、「バイク界のシーラカンス」って言われてた。

それがこの2009年の現在、キック一発で当時のすんごい爆音!とともに走り出す。

僕が持ってるハーレーダビッドソンよりすんごい爆音がする。

う~ん・・当時のカワサキが世界一のバイクを造るんだ!って気合がヒシヒシと伝わってくるよ。

バイカー修ちゃんが持ってる同年代のBMWと比べると正直、荒けずりで未完成だ。

総合能力ではBMWには到底およばない。

しかし、ものすごいオーラを発している。本田宗一郎に鼓舞された、元川崎航空機の技術者たちが戦闘機を作っていた当時の信念をこの650W1につぎ込んだんだ。

川崎航空機が川崎重工となり、バイク部門の世界的飛躍で一大企業になった。

今じゃ飛行機から造船、なんでもこいだ。

本田宗一郎がいなかったら、カワサキもヤマハもスズキもなかったかもしれない。

不況だなんだでへこんでいる場合じゃないよ。

月曜の朝礼では気合をいれろ!

40年前のカワサキ650WISAはキック一発、へこんだバイカー修ちゃんにカツ!をいれてくれるぞ。

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コメント(2)

延岡の住人さん、お久しぶりです。
僕らの世代では本田宗一郎さんはやっぱりヒーローですよね。
でもこの当時は、かなりとんがったベンチャー企業の社長です。
でも正直いうと最近のホンダはちょっと優等生になりすぎたようなカンジがしますねえ。
ホンダジェットやASIMOくんがどうなっていくのか?
また、バイクやクルマの未来像はどうなるのか?

ホンダの創造力に期待したいですね。
最近は、古いバイクの魅力の虜になっています。
「バイクはこれでいいんじゃないか?」って思えるくらいです。
たぶんハーレーダビッドソンなんかはそこのキモにがっちり食い込んでいるんでしょうね。
また、延岡に行きたいものですね。

船橋さん、お久しぶりです。
大好きな、本田宗一郎さんのお話でしたので、読ませていただき、コメントは初めてですね。
kawasakiのW1は、懐かしいですね。
と言っても私はバイクには乗らないのですが。
2気筒で振動の激しいバイクですよね。

ホンダは、ビジネスジェットをとうとう販売し始めましたね。素晴らしい、チャレンジです。
昔のホンダのマシンには空冷まで有ったらしいです。
オイルを撒き散らすので出走停止になったとか。
小学校の頃の本田さんに伝記(当時はまだ存命でしたが)に触れて以来のファンです。

今後とも、頑張ってください。
ありがとうございます。

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