現代人は感覚が鈍い。自分の感覚が鈍いということに気が付かないぐらい・・鈍い。

だから、身体が感受している情報を、意識の方が無視する。

それは大きくいうと、この社会を覆うシステム問題と同じであろう。

あるものを形作る非常に複雑な要素を、頭が無視している。

‐[1937-] 神奈川県出身の解剖学者 養老孟司 20089月の言葉‐

現代人が鈍いというのにはまったく同感するな。

バイカー修ちゃんが70~80年代の古いバイクが好きなのは、エンジンの一発の爆発がコンロッドからクランクシャフトに伝わり、チェーンをまわして推進力になっている感覚がほんとによくわかるからだ。

たぶんこの時代のバイクは、設計の古さゆえにひとつひとつの作業効率が悪くて、結果的に身体が体感できるレベルとシンクロできているんだろうな。

設計者はそこまで考えてはいなくて、当時としては効率を求めて設計したには違いないんだけどさ。

16日の日曜日に、愛車の一台イタリア製82年型ドゥカティMHR900に40分ほど乗った。

僕の住んでる長崎県大村市には、まったく信号のない山間のワインディングロードがある。

90度L型ツインの爆発感覚がタイヤを路面に押し付け、アクセルをひねると加速ポンプ付デロルトキャブからガソリンが噴射され、タイヤのトラクションが強まるのがじつによくわかる。

この感覚を味わうために、一回乗るたびにキャブのドレンボルトからガソリンを抜き、カンパニョーロのホイルについたチェーングリスをふき取り、ブレンボの鋳鉄ディスクをワックスで拭く。

だから、常にキック一発でエンジンは目覚める。

イタリア製の古いドゥカティはとてもデリケートで調子のいいバイクは極めて少ない。

でも僕のドゥカティは、外観も新車状態だけど、調子はバツグン。

常にキック一発で始動し、アイドリングもすぐに安定する。

僕が持ってるバイクは、すべて乗るたびにこの作業を繰り返し、絶好調の状態を維持している。

ちなみに乗らないときは、倉庫の奥で何重にもフトンを重ね、湿気からマシンを守っている。

ビョーキだと思うでしょ?

これは僕自身が、調子にたいして敏感だからだろうと思う。

ところが今のバイクは「乗りやすい」というメリットの代わりに「操縦している」って実感が希薄だ。

まず音がしない。エンジンの効率が良すぎてメカニズムのダイレクト感がない。

タイヤのグリップが良すぎて、人工的な乗り味になってる。

よって・・・スピードだけが出て、ぜんぜんスピードと恐怖感すら感じない。

でも絶対的に危険なスピードは出ているんだ。

今のバイクはバカちょんだ。キックなんてもちろんないし、セル一発でエンジン始動。

あとはバイクまかせで、乗るのもカンタン。

ABSがついているから、ブレーキはガバっと握ればロックもせずに確実に止まる。

クルマなんてもっとバカちょんだ。

ま、コレはコレで進歩なんだけど、イージーゴーイングすぎておもしろくもない。

血もたぎらない。なんかサラリーマンがやることやって造りましたってかんじだ。

こんなものに乗ってたら、感覚が鈍くなるのも当然だと思うぞ。

よくいるでしょ?高速道路で雨が降っているのに140キロくらいで飛ばしている軽自動車。

見るとおばさんだったりする。

危険に鈍いんだな。いつタイヤがグリップ無くしてもおかしくないのに。

今の社会だってそうじゃん。

山手線のドアにもたれかかって乗ってるヤツがいる。

ドアが突然開いたらどうするんだ?

弁護士は「JR東日本を訴える」ように被害者一族に仕向けるんだろう。

バカいえって!ドアは勝手に開くもんだろ?

機械は壊れるのが当然なのだ。

危機感に鈍いヤツが多すぎる。

「電子」が絡むと必ず機械はヤバくなるってのは常識中の常識だ。

勝手にストライキするパソコンのいいかげんさや、iPodのトラブルに泣いた人は多いだろ?

歯車のない機械は信用できないのだ。

キャブレターをワイヤーで引っ張って、エンジンにガソリンを送り込む時代は原始的だけど確実なメカだった。修理だってカンタンだった。

それが今じゃ、インジェクター(燃料噴射装置)にフライ・バイ・ワイヤで電気的に信号を送ってエンジンにガソリンを送り込む。

つまりアクセルペダルや、アクセルグリップは、ゲーム機のジョイスティックと同じなんだ。

目で見てもわからないし、必ずこんなメカはトラブルが起きるな。

プログラムだって膨大だ。バグの2つや3つは必ずあるはずだ。

こんなヤバいメカのクルマに、お母さんが子ども連れで乗って、マックスバリュまで買い物に行くなんて・・・考えただけでぞっとする。

セレクタレバー(これもジョイスティックだ!)で前に倒せば「前進」。

後ろに倒せば「バック」。あまりにイージーだ。

案の定、バックで突進して店に突っ込んだり、崖から落ちる人があとをたたない。

あまりにイージーだと人間、鈍くなっちゃうんだ。

鈍い人間の大量生産だ。

これが社会システムにまで影響している。

「システムは必ずトラブルを起こす」 という前提を忘れちゃいけない。

そりゃシステム障害を回避するための仕組みは二重三重にしておくのは当然だけど、やっぱりシステムってのは壊れるもんなんだ。

それなのに、今の日本人は、なんにも危機感を持たなくなって鈍くなってしまっているように感じる。

便利な社会は、人をダメにするという壮大な実験結果はここに証明されたようなもんだな。

だって、鈍い人間がシステムをつくっているんだからヤバくて当然だ。

世の中のお母さん、お父さん、子どもは飛んで跳ねて転んでケガをするくらいがちょうどいい。

ナイフで手を切る経験も大事だ。

骨も一本や二本、折れたってすぐ治る。

「バイクなんか危ないからダメ!」 なんて言ってるとヤワヤワな軟体動物みたいな子どもになっちゃうぞ。

かわいそうなのはそんなふうに育てられた子どもなんだから。

 

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コメント(6)

いいんです。ぱたぱたさん、機械だって生き物なんです。
声かけて、可愛がってやれば機械は動いてくれるんですよ。
クルマだってね、僕はワックスなんかかけたこともないけど、愛情かけてあげるからきれいなもんですよ。
バイクだって、大事にしすぎて乗らないと気分を悪くするようで調子も落ちます。
声をかける・・、休ませる、かわいいじゃないですか!

こんばんは。本日は大変お世話になりました。というのも、
依頼させていただいている事での、打合せにも御社にお邪魔いたしました。社員様にはご負担をおかけしたくないので、何なりとお申し付けください。
病気と言えば、私の「頭」は年中病んでますが、社長がおっしゃる【ビョーキ】になっていることに気がつきました。
それが、大村の仕事の際駐車場で「お母さんが来るまで、待っててネ」と言いつつ鍵をかける自分を再発見しました。
他にもパソコンで処理やデーターを作る際、動いてくれない時が多くあります。そのときも「ありゃまた・・ストレス?休みましょ!」と勝手に決め付けてしばらく扱わないんです。
いかがでしょうか?【ビョーキ】の進行は。
それもこれも、犬に話しかけることから始まったかも?
電気機器でも物足りなくなり、植物まで進行しております。
【ビョーキ】の進行が気になる、今日この頃です。
傍から見たら【ビョーキ】ですろ?

arakansinさんいっしゃい!
ヤマハXS750Specialですか!懐かしいなあ!
30年前のバイクです。
3気筒の珍しいバイクですよ。3気筒っていうエンジンは世界的にみても珍しいんです。

僕も30年前は、弟分のヤマハXS650Specialってバイクに乗っていました。

近所の「ドコドコ」ってバイクは・・・たぶんハーレーダビッドソンではないでしょうか?

いまや大型バイクの半分はハーレーですから。
ポルコ・ロッソに似てるのは・・・体型だったりして。

ぱたぱたさん、いらっしゃい!
なんか長崎も入梅モードですねえ。
雨だと外に出るのもおっくうになっちゃいますね。

友人の方も秒席がよくないのですか。
今業績のいいところが皆無ですよね。
こういうときは、「捨てる」覚悟が大事だと思います。
新たな道、新たなお客様、新たな商品、すべて大きく方向転換するのに大きなエネルギーがいる。

ここが難しいところですよね。
幸せは、心の持ちようによって無限にあるんじゃないでしょうか?

おはようございます。
バイクは嫌いじゃないのに、乗れないのでよくわかりません。
昨日知り合いがヤマハXS750Specialに乗ってきました。
あまりに良いエンジン音が聞こえたので、外まで見に行きました。シャフト駆動だった。
近所にはドッドッドッドっていうエンジン音のバイクに乗ってるお兄ちゃんもいる。
もうバイク好き達は話し出したら止まらない(=^▽^=) 
修さんに見せようと写真撮ったけど、ツイッタでの表示の仕方が解らない(^O^)/
バイク磨いてる時の修さんは、飛行機さわってる時のポルコみたいだね。

こんばんは、修さん。
まさしく子供には怪我が付き物。人間はそんな軟にできてないし。過保護とは言いがたいですが、自分が痛い目にあって、初めて他の方の痛みを知るでしょうか。
ここからは友人の話ですが、業績がよくないらしいんです。
いくら机上で悩んでも、行動あるのみ!と考えています。
今日も深い谷もあれば、高い山もある。そこで、腐らないことが大事。今までもいくつも越えてきたんでしょうから、できると思うけど、集中するまで、邪魔になるすべてを捨ててしまうと身軽いですよ。
私もがんばらないと、追い越されちゃう。
幸せはいくつあってもいいですよね?

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