世界を覆いつくす状況の混沌、思想や理念の不在。今や思想的展望が失われてしまっている。

これまでまがりなりにも提示されてきた思想の崩壊こそが、最大の問題なのではないかと私には思われる。

‐[1949-] 奈良県出身の経済学者、評論家・京都大学大学院教授 佐伯啓思の言葉‐

「この国にはなんでもある。ただ希望だけがない。」

これは村上龍の小説『希望の国のエクソダス』での一節です。

世界を覆うこの秩序の崩壊はなんなのだろう?

 

必死でカネをかきあつめて、世界最大の格差社会となった「社会主義国家」。

自由の国を標ぼうしながら、他国の「自由」に首をつっこみ、あろうことか戦争まで仕掛ける「自由主義国家」。

独立国とは名ばかりで、肝心なことはダンナにお伺いをたてるお妾さんみたいな「民主主義的社会主義国家」。

でもみんなやってることは似たり寄ったりで、自分のことしか考えてないのは共通だ。

ちょっと前まで、「社会主義」「共産主義」や「自由主義」「資本主義」って明確に思想が違ってた。

でもいまじゃ何が違うのかよくわからない。

たぶん、どの国も自分がどこに向かっているのかわかっていない。

 

国家がそうなら、国民も同様だろう。

国の方針があいまいなのに、原発問題を地方にまかせるいいかげんな態度。

首長は予算やら、停電問題の責任やら経済界の圧力やらで、容認せざるをえない状況だろうことは察しがつく。

大騒ぎするのは無責任な市民だけだ。

 

また、「死刑になりたいから、自分で死ねないから」という無責任な無差別殺人がおきた。

思想がない人間と社会は無責任になるっていうけど、ここまできたか・・・っていう感じは否めない。

ユダヤ人的価値観主導のマスコミ報道で、僕らはイスラームの人たちや思想を「邪悪視」するけど、もしかしたら彼らは、この思想や理念の崩壊ということがいかに重大な問題なのかを理解しているので、死にもの狂いで西欧社会に反抗するのかもしれないな。

おそらくそうだろう。ものの見方には多様性が必要だっていうけど、僕らはなんでも情報は知ることができると思っているけど、じつは大変偏った情報しか知らされていないってことが今回の原発問題でよくわかったはずだ。

今の日本と日本人の危機は、理念崩壊と思想不在で目先のことにしか関心を示せない、浅薄さこそが大きな問題だってことだと思うぞ。

 

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コメント(2)

ppさんおはようございます。
そうですね、前向きにポジティブにいかなきゃいけないと思います。
情報が極端に少なかった時代が長すぎたせいで、あふれる玉石混合の情報におぼれないよう踊らされないように生きていかなきゃいけないと思いますね。

しかしながらネットに力には本当に驚かされます。僕のこの未来は明るいものを感じています。ただあふれる情報と個人の力の増大は、ますます二極化をすすめていくだろうことは懸念されるところではありますが・・・。

今も偏った情報でしょうけど
昔はもっと偏った情報だったでしょう
ネットのない時代
TV、ラジオのない時代
言葉のない原始時代(この時代になるとまさに目先だけの情報、行動でしたでしょう)
目や耳さえなかった単細胞生物時代(生き物の本能だけの行動)
かなり情報進化しています
福島原発事故の時も、TVで知りえない情報がネットで流れてました
TVで言えない事が、同時進行ネットで流れたりしてますね
まだまだ発展途上で、これからどんどん進化するでしょう

固定理念、固定思想の崩壊とも言えます
理念、思想も過去の数種類だけでなく新たな数億以上の思想が出てくると期待します
理念、思想をスクラップ&ビルドしながら進化していく
政治経済のスクラップ&ビルドだけじゃなくてですね

宇宙に飛び出す素晴らしい人類の成長を遺伝子は期待していると思います
その時、地球規模の思想だけでなく宇宙規模の思想ができてると期待します

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