実相時昭雄

貴族のいない社会に芸術は生まれない。

[1937-2006] 東京都出身の映画監督・脚本家・東京芸大名誉教授 実相時昭雄の言葉

実相時監督といえば・・・知る人ぞ知る前衛芸術家・・・というよりも、ウルトラマンシリーズで際立った異色作をつくった名監督(迷監督?)として有名だね。

ジャミラや、ウルトラセブンの「第四惑星の悪夢」、ウルトラマンティガの「花」では能舞台で戦うという強烈な設定でカルト的ファンも多い人だ。

「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」をデザインした同じく高名な前衛芸術家、成田亨(とおる)とはかなり仲が悪かったらしい。(いまやウルトラマンとウルトラセブンのデザインは世界にアートとして認められていると言っていいと思うぞ)

今回は、なんと!!長崎が誇る『軍艦島』(正しくは端島)が007シリーズ誕生50周年記念作『007スカイフォール』に登場するっていうニュースが!!

ダニエル・クレイグ演じるMI6諜報部員007 ジェームズ・ボンドがマカオの廃墟の島「デッド・シティ」にのりこむっていう設定・・・マカオの島っていうのが気に入らないけど。

島の全景が写るだけで、安全上の理由から撮影はロンドンのスタジオでセットで行ったらしい。

しかし、「軍艦島」がロケされるってのは喜ばしいことだ。こりゃ、トム・クルーズのヒット作『ラスト・サムライ』の冒頭のシーンで、長崎県佐世保市の九十九島がロケで使われて以来じゃないかな?

 

バイカー修ちゃんは、『007シリーズ』は第1作の『ドクター・ノオ』(ちなみに公開された当時の邦題は『007は殺しの番号』だった・・時代だねぇ)から『慰めの報酬』まで全部観てる。(マニアだねぇ・・)

イアン・フレミングの小説だって、『カジノ・ロワイヤル』と『ロシアより愛をこめて』(小説では最初『ロシアから愛をこめて』だった)も読んだけど・・・正直あまりピンとこなかった。

原作と小説の香りが同じだったのは、『ドクター・ノオ』と『ロシアより愛をこめて』の最初の2作だけで、あとはタイトルだけ原作と同じで、中身はまったく違うモノになってしまった。

でも、僕はこれでいいと思う。映画は小説のダイジェスト版にしかならないし、まったく違う芸術だからだ。原作のボンドは映画のようなスーパーマンじゃない。

ボンド役は、やはり初代ショーン・コネリーは甘く英国人の貴族的紳士の色がムンムンでいかしてる。

でも、作者のイアン・フレミングは、ショーン・コネリーが「ボンドのイメージと違う!」とカンカンに怒ったそうだ。

この後、ロジャー・ムーアからティモシー・ダルトン、ピアーズ・ブロンナンと「小粒なボンド」が続き、シリーズもマンネリと低迷に落ちていく・・・。

 

しかし、現ボンド役の、ダニエル・クレイグは素晴らしい!

ワイルドで、往年のスティーブ・マックィーンを彷彿とさせる。コネリーのように大男じゃないけれど、身体も締まってて、動きの良さは格段だ。

007も時代に合わせて変わっていくんだね。

 

この映画シリーズの素晴らしさは、世界の観光ガイドも兼ねているところだと思うぞ。

どのシリーズも傑作も駄作もあるけれど、「観光ガイド」として観るならば、世界中の景観が観れて素晴らしい!

バイカー修ちゃんは小学生のとき観た『ロシアより愛をこめて』にでてきたイスタンブールの地下宮殿バシリカ・シスタンの光景が忘れられない。東ローマ帝国時代の地下宮殿がそのまま残っているんだ。

いまだ行けてないけど、一生のうち必ず行くと決めている。

「観光ガイド」っていう点では、「007シリーズ」は日本の観光ガイド映画、松竹の「寅さんシリーズ」と共通だと言えると思うぞ。

それと、この「007シリーズ」の素晴らしいところは、「貴族趣味」がプンプンしてるところだね。

 

悪人も、ボンドガールも、みんな「超リッチ」で、スーパーカーを乗り回し、この世のものとは思えない宮殿に住んでいらっしゃる。

こんな世界は、いまだ貴族が健在なイギリスでなければ表現できない。

ムカシは日本にも「貴族」や「士族」がいたけれど・・・占領アメリカ軍の「社会主義的」な実験のせいで絶滅状態だ。

こんな国には文化も芸術も根付かない。

逆に、となりの社会主義国では、あろうことか万人みな平等がタテマエなのに、ネオ貴族がゴマンといらっしゃる。

立派な社会主義国家だねえ。共産党独裁の結果、ニッポンよりも、「帝国主義化」しちゃった。

こりゃブラックジョークですな。

 

なんと新作『007スカイフォール』の悪党は、マカオが舞台ときたもんだ。

これが今の中国の世界的な「イメージ」なんだろうね。

ま、貴族も士族もいない、悪平等のニッポンには、007ジェームズ・ボンドもいないけどな。

 

 

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