コンセンサスは下から上ではなく、上から下へ向かって作られていく場合もあるのです。

-[1921-99] 名古屋市出身の実業家 ソニー創業者 盛田昭夫1990年著『MADE IN JAPAN―わが体験的国際戦略』-

病院のベッドっていうのもいいものだね。

自分のこれまでを振り返り、いまを見つめ、あるべき未来を考えるのにとてもいい時間だ。

経営者って病気でもしないとバカンスはとれないものなんだって実感した。

身体は病院にしばりつけられるけど、心と思索は解放されるんだ。

自分が生まれ育った長崎の街をこんなに眺めたことは何十年ぶりだろう・・・。

立山の桜が咲いているのも見える。

昨日の朝は豪雨で激流だった中島川も今朝は日が射しおだやかだ。

ソニーの井深氏・盛田氏両ファウンダーは生前、わが社にも来社されたこともあり、とても親しみを感じる。今日は、その盛田会長の言葉だ。

 

この3月から、わがホテルの「ベルビュー長崎出島」は九州で初の全面禁煙ホテルとしてリニューアルオープンした。

また、「ウイングポート長崎」は九州発のEV車急速充電器を設置した。すでに普通充電器は完備している。

 

これはともに社員さんからのアイデアを実施したものだ。

よく、「お宅の社員さんは積極的でいいですねえ。うちの社員は本当に消極的で困っています。」

という社長さんの悩みを聴くことがある。

この長崎という地方都市で、わが社の社員と他の会社の社員の資質がそんなに違うだろうか?

 

こういう話も聞く。

「船橋社長は、よくそんなリスクのあることを実行できますね!」と言われる。

たぶん褒めていただいていると思うのでこの場をかりてお礼を言います。

このベルビュー長崎出島の全面禁煙ホテル化の評判はどうか聞きたいでしょう?

 

もうクレームの嵐です。現場は大変です。

そりゃそうです。これまでごひいきにしていただいた喫煙者のお客様をお断りするんですから!

 

でもこれは社員のせいではありません。

彼らは僕が理想としているコンセンサスを読み取って実行してくれているんです。

短期的にはこれまでの喫煙者のお客様からお叱りをうけるでしょう。

でも長期的にみるとどうでしょう?

いまや、喫煙者の方が少数派なんです。

でも、社会の意思決定者のレベルに限って言えばまだまだ圧倒的に喫煙者が多いのが現状でしょう。

みんな自分が理解できないことは理解しない。

 

しかしながら、意思決定者の仕事は「意志」を「決定する」ことなんです。

それは、リスクを取ることと同じことです。

 

リスクをとらないトップの会社の社員がリスクのある仕事をするはずがない。

冒頭いった、社員さんの質に差はないとすれば、その差はトップにあると言っても過言じゃないと思います。

こういう大見得をきることがこれを読んでいるある層の方々の反感をかうのも承知しています。

僕はリスクをとるんです。

チャレンジというリスクを取らない方がリスクは大きい。

この世界では、「現状維持」こそが最大のリスクだからです。

現状維持の先には消滅しかない。

 

僕の能力は大したことはない。僕が営業という現場にいたころは、がんばったってせいぜい人の2倍が限度だ。こんなロートルが現場にハマったって迷惑になるだけだ。

わが社の社員さんには、驚くべき能力を隠してる人がたくさんいる。

営業の達人もいれば、戦略立案の達人もいる。

接客の達人もいれば、美しさでおもわず魅入ってしまう人もいる。

笑顔だけでまわりを癒す人もいる。

数字の達人もいる。

部下に慕われている上司もいます。

人間関係構築の達人もいる。

長年冬眠してたけど、いまじゃ花形って人もいる。

自分じゃできないけど助言の達人もいる。

超現実的な指揮官もいる。

お金を儲けることだけヘタだけどあとはバランス取れてる人もいる。

 

僕はどの人にも、その能力では勝てません。

では僕が会社の人のだれよりも意思決定できることです。

トップがなんでもやってしまうというのは一見理想的のように見えます。

でもそれは自己満足以外のなにものでもありません。

社員がリスクをとらないのは・・・トップのせいです。

 

でもいま社員の立場のである人にも苦言もひとつ。

経営者は、それだけでリスクを背負っています。

「社員」もしくは「従業員」という立場であっても同じです。

会社は慈善事業じゃありません。

現状維持の仕事しかしていないような社員は、いつか会社から必要とされなくなります。

自分の身は安泰でも保証がされているのでもありません。

会社に必要とされる人間となるにはリスクをとる仕事にチャレンジする必要があります。

会社に不満を言う前に自分自身を振り返ってみましょう。

リスクをとらない悪い意味での「サラリーマン」が多いのもまた事実です。

そしてその未来は・・・もっともデンジャラスです。

 

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