ヘンリー・デイヴィッド・ソロー

人間は自ら作りだした道具の道具になってしまった。

-[1817-62] 米国の思想家 ヘンリー・デイヴィッド・ソロー「森の生活」より-

1997年、チェスの世界チャンピオン、ガルリ・カスパロフがIBMのコンピュータ「ディープブルー」に敗北して16年、とうとう将棋の世界もコンピュータに勝てなくなってきた。

将棋を相手の「捨て駒」を使うので、チェスよりもプログラミングが難しく、コンピュータは人間に勝てないと言われていたけど、やっぱり強かった。

将棋やチェスは素人が考えても、過去のデータと膨大な計算能力をもったコンピュータに勝てなくなるってのは時間の問題だとだれもが感じていただろうな。

 

なんせ「勝つ」って目的がシンプルだ。これはコンピュータは強い。

でもこれは将棋やチェスの世界だけじゃないよ。

いま、世界中で大失業の嵐と、貧富の格差が問題になっているけど、これにもコンピュータは深くかかわっている。

 

いま、モノを作る設計・製造の段階が大幅にコンピュータ化されている。

24時間、文句も言わずに黙々と働いている。

流通もコンピュータがつかさどっている。

つまり、単純作業や繰り返し作業は、ほとんどコンピュータ化されている。

人間は、悲願の退屈で、非人道的労働から解放されつつあるのだ!

勝利宣言!!

・・・ってわけにはいかないのだ。

 

思えば、人間しかやれない高度な仕事ってのは、意外と少なくて効率とコストと確実性を求めれば求めるほどに、機械化・コンピュータ化は避けられない状況だ。

クルマがいい例だね。

ムカシ、クルマが手作りだったころそれはとんでもない価格で、貴族や大富豪しか乗れなかったんだ。

今じゃだれもが乗れる生活の「足」になった。これは恩恵だね。

しかし、これで運転までが自動化されつつある今、ますます人間の仕事は減るだろう。

今世紀中ごろまでには、判断能力も人間に勝るのは確実だっていうから恐ろしい。

こういう予測は意外とはやく実現されるんだよね。

さて、みなさんはコンピュータに勝る仕事をしているという自信があるだろうか?

人間は、自らが奴隷化する機械を発明してしまったのかもしれない。

「楽に生きれりゃいいや」って考えなら、コンピュータに指示され生活するのは「楽」だろうな。

 

「頭脳」は最後の「人間の尊厳」だった。すでに「だった」という過去形になりつつある。

あまりにもスイッチひとつでなんでも快適な社会に慣れてしまったわれわれは、いつのまにか機械の奴隷になってしまっているのかもしれない。

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コメント(4)

松さんおはようございます。
遠方へのご出張お疲れ様でした!無事帰ってこられてよかったです。
人間にしかできない仕事ってなんなのだろう?ってこれ深いテーマですよね。
松さんみたいに、モノや仕組みを生み出せる人は、それこそ「人間にしかできない」ことをやっていおられるのだと思います。

でも大方の人は、機械でもできる仕事をやっているという人が多いのも現実なんですね。
だから人がいらなくなる。
サービス業は人にしかできない仕事ですが、政府はサービス業をあまり重要視していないように感じます。
接客ができる人材を育てるのは本当に大変なのですがねえ・・・。

ppさん、お久しぶりです。
「仕事」の定義が問題ですよね。
価値を考えなければ仕事はいくらでもありますよね。
それはもう「仕事」とはよべず「労働」とでも言わなきゃいけないかもしれません。
ただ同然の仕事が人間の尊厳を維持できるのかという問題になると思います。
その長時間労働と生活できないくらいの低賃金から解放されるにはどうしたらいいかというのが大きな悩みなのだと思います。

ども!ご無沙汰してます?

やっと出張から帰って来ました。
今回のテーマと、今回の出張を絡めると・・・
今回2台の違うタイプのバイオマスボイラの仕事をしてきましたが、一台は雇用確保等の意味合いも有ってか 燃料になる木を警報音を鳴らし「人間が」投入して温度を維持し、製品を作るプラント。

もう一台は、予めサイロに燃料を半日分とか入れておくと、自動で、色々な温度や状況を制御装置が判断して燃料を自動投入して燃やし続け暖房するプラント。

カッコ良く言えば、後者のボイラは、自動で装置が判断して自動運転するのじゃなくて・・・・・私達がプログラムという形で自動運転させている装置なんです。

人間にそろそろ投入の時間だよ!って警報を鳴らすのも、装置じゃなくて 私達が装置を通して「投入してください!」って言ってるだけです。

少なくとも私達の作る機械のレベルでは、機械は人間が居ないと何も出来ないし、作る人間の意志で 人の作業を軽減することも出来るし、増やすことも出来る。

機械化も昔の人減らしのための自動化から、重労働や危険作業の軽減、作業環境の改善とか変わって行く・・・やっぱり人間次第だと思います。

人間の仕事は減るだろうと思いがちなんですが、
時給の低い仕事は無限にあります
極端な話ですが時給1円なら無限にあります
家庭菜園、家の掃除、介護手伝い、魚釣り、アルミ缶拾いetc...
問題は、時給が700円から500円、300円へと低下していく方向ということですね
単純労働減少になり、競争激化であまりに単純労働の時給が下がりすぎると家庭菜園とか魚釣りとか昔の自給自足生活の暮らしに戻る人が増えるかもしれません
もちろん時給で考えればかなり低くなるでしょうが、
生きるためにむしろ長時間労働で仕事が増えてしまうでしょう
貧乏暇なしで、時給の低い仕事がどんどん増えるでしょう
時給10円の仕事がどんどん増えるでしょう
生きるために一日15時間位働くかもしれません
空き缶拾い、ネギ栽培etc.....
仕事は無限にあります やろうとしないだけです

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