マービン・ミンスキー

ソニーの「AIBO」はサッカーができる。ホンダの「ASIMO」は人間のように走ることができる。しかしそれらは、ドアを開けることも、ましてや何かを修理することもできない。

コンピューターにとって、チェスや将棋のチャンピオンになることは簡単なことなのだ。それよりも、「枕を枕カバーに入れる」ことのほうが、はるかに難しい問題なのだ。

[1928-] 米国のコンピュータ科学者・認知科学者(AI マービン・リー・ミンスキーの言葉

日本はロボット開発大国だと、新聞やマスコミは報道する。

そのとき必ず、愛らしい「ASIMO」が登場する。たしかに「人間みたいに」可愛い。

なのに、福島第一原発の事故のときには、「日本製ロボット」なるものは一機も出動しなかった。登場したのは人間には似ても似つかないアメリカの軍用ロボだった。

この「何の役にもたたないロボット」がいまの日本の技術や、テクノロジー、ひいてはマーケットの潜在的なニーズやウォンツのズレの象徴のように感じるのは僕だけだろうか?

「ASIMO」が高度なバランス制御や、ホンダの技術デモンストレーションのために存在するなら、それはそれで素晴らしいことだと思う。

でも、それがすぐにでも災害救助の役に立ったり、介護用ロボが明日にでもできるように報道するのは勇み足だろうと思うぞ。

ロボット工学の権威ミンスキーは、日本のロボット開発についてこう批判する。

「日本のロボット工学は、1980年代からその進歩がほとんど止まってしまい、もっぱらエンターテインメントに走ってしまったように見える。そしていまだに研究方針に変化の兆しも見えない。本当に残念だ。なぜ、もっと現実的な問題解決に目を向けないのか?理解に苦しむ。

原子力発電所の事故の問題解決には、どれも何の役にも立たなかったのだから。」

そして、こう続ける。

「コンピュータにとって、簡単なことに人は無邪気に喜ぶ。ここが開発の方向を間違った要因だ。」

これはロボットに限らず、いまの日本が陥っている根源的問題だろうと思うぞ。

政治に限らず、技術開発もポピュリズムに落ちいっている。

 

この日本の現実を見ない性癖は、ますます世界との孤立化を深めていくのではないか?

歴史は非常だ。もう昨日の「三丁目の夕日」の世界にはもどれない。

痛みを伴い、自分で自分の道を開拓するしかない。リスクにトライする人に厳しく、何もしない人に手厚い社会は必ず崩壊する。

そういう意味でいまの自民党の政策も、まだまだ甘い。

共産党はじめ、野党は無責任なポピュリズムだ。具体策はなにもない。

こんな「言いっぱなし」でかまわないのが政治家なら、必要ないとすら思うぞ。

答弁聞いてすぐわかるんだけど、半分は無能だね。

官僚が悪いんじゃない、政治家の劣化が問題だ。ディベートもできない、論理的に話せないアマチュアの政治家を立候補させない仕組みが必要だと思う。

本当に参院選には怒りを感じる。しかしみなさん、投票に行かない人には政治を批判する権利もないんだってことは忘れないようにしよう。

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.q-bic.net/mt4/mt-tb.cgi/2204

コメント(4)

スギヤマ様、同意してくれてうれしいです。
僕のような意見は少数なのかな?って思っていましたから。
僕もホンダには、F1にでてまた黄金時代を復活させてほしいです。
子供だましのおもちゃはもういいと思いますよ。
所詮プログラミングされた擬似的な人間らしさに喜んでも意味がない。日本人のもっとも見たくない面を見せられた気すらします。
政治にしても「優しい」だとか「みどりの風」だとか「生活の党」など偽善的で中身のないスローガンはもうたくさんです。
まともな論点で「仕事をしろ!」って叫びたいですね。

ppさん、これから自民党がどうなるかですよね。
これまでのように勢いでナショナリズムで行っても大変。景気対策といっても結果をだせなきゃ大変。
大胆にやろうとすると、自民党の票田である各種団体からの圧力が強まる。
どうやっても大変だと思います。これからのかじ取りで安倍首相の評価が決まってくるでしょうね。

子供の頃、学校で“21世紀についてどのようになってるか”という絵を書かされました

現実に21世紀になり、進歩して洗練されてきたんですが、想像より遅いかなという感じは確かにありますね

特に日本は守りに入っている印象があります
ここ数十年ですね
円の価値は上昇したんですが、日本人を消極的にする政策でした

安倍さんは、かなり大転換して期待してますが、
まだ甘いと思われる方も多いでしょう
そんな方たちこそ選挙に出て、その甘い部分について意見を言ってもらいたいですね
“甘い部分”こそ私たちが聞きたい最大のものです
自民をもっと良くし、国民を良くする意見ですね

修サマお久しぶりです。
激しく同感いたしました。「アイボ」はただの玩具として認識していましたが、「アシモ」もそれ以上の技術が見られなく残念に思ってました。ただの広告塔でしたね。広告塔としてロボットを作ったのなら、それはそれでいいかもしれませんが、先端技術を大衆迎合的に使うのは順序が違う気がします。ホンダはロボット作るより、F1参戦したほうがよっぽど技術革新に繋がると思いますし、その技術はすぐに庶民にフィードバック出来るでしょう。
シャープや日立も競って人形ロボットを作っていましたが、人形ロボットってそんなに必要なのでしょうか?
介護ロボットと名付けて「要介護者を抱きかかえる事が出来ます、、、」なんて云ってましたが、現場でそのロボットが代役を担えるなんて誰も思えませんでしたよね。
小さな町工場でも、ニッチな需要を見つけ出し、リスクを冒しつつも自社の技術を注ぎ込んで新しいマーケットを開拓していく方がよっぽど逞しく思えます。
まさに「開発の方向性」ですよね。
5年後、10年後の自分をしっかり想像出来るように常に心掛けていきたいと思います。

コメントする

月別 アーカイブ